除夜の鐘

１０数年振りの、自宅での年越し。

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毎年実家でしているように
天ぷらを揚げて、年越しそばを食べた。

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ザボン（下の娘）が
「除夜の鐘を聞いたことが無い。」
と、びっくりすることを言う。

「夜に初詣に行ったことが無い。」
とも。

除夜の鐘も初詣も、子どもが生まれてから何回も行ったと思うのに。

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日付けが変わる頃
ザボンが通った幼稚園のお寺さんに行った。
鐘をつかせてもらった。

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「このまま帰るの？」
とザボンが言うので

「オトオと行き違ったみたいだから、一度家に帰って、初詣に行こう。」
と。

（ダンナの身支度を待ちきれなくてふたりで出てきてしまったの。
彼は近所の神社に詣でて、寝巻きに着替えていた。）

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うちのすぐ近くの神社に初詣。
お参りする人がいるだけ。

かすかな記憶で何かのふるまいがあった、少し離れた神社に二度詣。
焚き火と、紙コップのお酒。
（未成年のザボンには関係無かったな。）
（町会の方々が切り盛りしていらっしゃるようだった。町外の者が…、申し訳なかったな。うれしかったけど。焚き火は温かかったし。）

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それから
鐘の音を求めて、ふたりでふらふら歩いた。

星を見たり
暗がりの月の影を見たり
とりとめない話をしながら。
（「おなか空いたね。」とか。馬鹿～。）

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帰宅して

ザボンが「食べたこと無い」という雪見大福（アイス）を食べた。
（３１日に買い物に行って買ってやったの。）