うつくしいもの

静かな夜です。

あんまり静かなので
雪でも降っているのではないかと
何度も外を見てしまう。

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雪が何度も降った年の話（２年前か？）。

夜の間庭に積もった雪が
日が高くなっても一角だけ融けなかった。

おかしいなと思って庭に出たら鳥の羽だった。
（雪なんか降ってはいなかったのね。）

白い、雪のような羽の下には
ゴイサギの死体があった。

ゴイサギは割と大きな鳥で
（私のイメージではカラスぐらい。）
それがこんなところで死んでいるのが信じられなかった。

（猫が持ってきたのだろうと思う。）

嫌だなぁと思いつつ片付けた。

たっぷりしていると思っていた体は
拍子抜けするくらい軽かった。

クールグレイの頭や羽を
ほんとうにうつくしいと思った。

私の手の中に美しいものがあって私の好きなようにできるのに
私は美しいものをゴミ袋に入れた。

だって「生きる」ということの方が美しいでしょう？

（あ～、ごめんなさい。酔っぱらい。）